毎月10日までに読んでいただけるようにする『しじん月記』ですが、今月分は遅くなってしまいました。申し訳ありません。実は、4月下旬に出る新しい詩集のご案内をしようと、ぎりぎりまでいろいろな決定を待っていたのですが、3月中に決まらないことが多かったのです。そこで、少しインチキですが、4月10日まで待って3月分として新しい詩集のことを書くことにしました。ところが、発売日や価格はやっと決まったのですが、出版してくださる飛鳥新社のホームページに僕の詩集の情報が出ないので、僕がしじん月記で先行して書くことを控えていたのです。そして今、やっと書けるようになりました。少しインチキの3月分を発表させていただきます。
新しい詩集、3年ぶりの詩集が4月23日(月曜)に書店配本されることが決まりました。出版社は飛鳥新社です。本体価格は952円で、税込1000円となりました。小さな書店さんには配本されないと思いますが、紀伊国屋書店さんなどの大きな書店さんなら多分あると思いますから、ぜひ23日の午後以降に店頭で手に取ってみてくださいね。
今実際に、僕は届いたばかりの詩集の見本を手に取っていますが、本当におしゃれで上品で美しい詩集に仕上がっています。自分で持っていてもうれしくなる詩集ですが、きっと誰もが家族・友人・恋人・知人にプレゼントしたくなると思います。それくらい素的な詩集なんです。デザイナーさんや制作スタッフの皆さんに、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。こんなに素的な詩集を読者の皆さんにお届けできることをすごくうれしく思っています。
この詩集には102篇の詩(1篇は歌詞です)が入っています。内容は、「東日本大震災の詩 4篇」や「8月6日」などの新しい詩が8篇、『愛することと優しさについて 携帯版』から55篇、『愛することと優しさについて その2』から16篇、『雲のある風景』から11篇、『子ども大好き!! 四つの力を育てよう』から9篇、『らぶそんぐ』から3篇のスーパーベスト詩集です。そして肝心なことは、前からの94篇の詩をブラッシュ・アップしたということです。文言や表記について、時間をかけて徹底的に磨き直したのです。もちろん詩の趣旨は変わっていませんが、その趣旨をより伝わりやすいものにするために、頭痛の続く仕事をやり通しました。その結果、多くの詩が読みやすく理解しやすいものになったと思います。ですから、今までの僕の詩集をすべて持っておられる方々にも、新しい8篇が読める、という以上の大きな価値を感じていただけるはずです。
もし、そんな新しい詩集に短所があるとしたら、内容が充実し過ぎているというところでしょうか。謙遜という言葉を知らないのか、と言われそうですが、本当に内容ぎっしりの詩集なのです。そのせいで、サッと一気に読める詩集にはなっていません。何度も立ち止まって考えてしまうことになると思います。ですから、この新しい詩集は、ぜひいつも手元に置いていただき、繰り返し開いてもらえたらと願っています。
この詩集のカバーのタイトル文字には、銀箔押しという技法が使われています。銀のアクセサリーは、長い間ほっておいたら黒っぽく変色してきます。しかしで毎日身に付けて使っていたら、自然に磨かれてかなり変色が防げるようです。この詩集も、気に入って買ったけど一度読んでおしまい、というのではなく、毎日使った方がいい銀の製品のように、毎日何篇かでも読んでいただけたらと思っています。
久しぶりに長い月記になりました。最後に一つ、ご注意していただくことを記します。それはタイトルのことです。編集工房ノアの『詩集・愛することと優しさについて』、子ども出版の『愛することと優しさについて 携帯版』、今回の飛鳥新社の『愛することと優しさについて』、と厳密には別のタイトルなのですが、通常どれもが「愛することと優しさについて」と呼ばれています。編集工房ノアのものと子ども出版のものとは同じ内容です。でも、新しい飛鳥新社のものは別内容の詩集です。ややこしくて申し訳ありませんが、注文などをされるときには、「飛鳥新社の愛することと優しさについて」と言ってくださいね。よろしくお願いいたします。
今回の詩集を出版していただくに際して、今までお断りしてきた顔出し取材を受けることを了承しました。新しい詩集のカバーの折り返しには、添人に撮ってもらった僕の写真が載っています。顔など出さずに静かに詩を書いていたい、という気持ちは変わっていないのですが、これからはいろんな場面で、読者の皆さんに僕を見ていただくことになりそうです。恥ずかしい気持ちでいっぱいです。これからもよろしくお願いいたします。